昨日、インフルエンサーマーケに関してのこんなツイートが話題になっていましたね。
今日は大手代理店の友人とお茶がてら情報交換していてギャラの設定の話に。
インスタグラマーは10万人フォロワーで約5000〜6000のいいね保証、今1投稿120万円が相場だと。
フォロワー獲得が難しく、マルチな投稿が出来ないインスタならではの価格設定。俄然やる気が湧く。笑
Twitterも価値上げたいねぇ— あやにー (@ayanie_jp) 2018年9月1日
これについて、各方面から「高すぎる!」、「代理店が抜きすぎ」、「夢がある」などなど…多くの反響がありました。
インフルマーケの価格設定についてや相場について盛り上がっていましたが、結局みんなポジショントークになりますよねこういう話題は。
この金額で案件やってる人がいるという事実はあるとして、要は「人による」って話かと思いますが、上記のように”相場”って言ってしまうのはどうかと。あと出しじゃんけんで、競合NGについて触れてるけど専属契約とスポット案件とがごっちゃになってるのでは…。
フォロワー数だけでなくいいね数の保証とかもついてるので、そこで価格が跳ね上がるという。100万のギャラになると他社競合NGの契約なんかもついてくるので、個人的には妥当かなって気がします。
— あやにー (@ayanie_jp) 2018年9月1日
まあスポットでも10万フォロワーで120万は盛りすぎ(笑)。
(本質的な)インフルエンサーのためには金額が上がっていくことは良いことだと思うけれど、「相場」という話だとフォロワー数×2〜3円というのが体感です。でも、この提示金額でも首を縦に振るクライアントはまだまだ少ないのも現実です。
うちでもメインのメディア事業の片手間でインフルエンサーマーケを一部やっていますが、その立場からみても120万は現実的な数字ではないのかなと思ったり。というのも、MTRLで取り組む案件の場合は若年層向けの施策が多く、抱えているインフルエンサーのフォロワーもアナリティックスを見ると18〜25歳が80%くらい。
そうするとクライアント先のPR希望商品の単価も1アイテム2,000〜6,000円とかになってきます。じゃあ間をとって販売価格3,000円の商品があるとして、この商品を仮に100%消化で3000個売るとします。
100%消化で売上は900万になりますね。
ここから原価を40%引いて540万円が残ります。
そこから、利益を取りつつ、
・人件費
・家賃
・販促費
がかかってきます。
インフルマーケは販促費に含まれるので、この計算でPR投稿1件に120万ってかけますかね? 自分だったらもっとマシな提案をしたいけど。
販売計画の時点でインフルエンサーマーケありきで発注数コントロールして、予算をとればアリですが、それこそ長期での関わりが必要になるし、上記のようなスポット案件でインフルエンサー側からの言い値であれば(ここに代理店フィーがかかるので)現場の意見としては難しいのでは。
(※個人的にインフルエンサーマーケはブランディングの意味が強いと思っているので、セールスマーケではないという認識はあります。が、クライアントサイドは違うので、ここではブランディングとかの話は無視しますね)
もちろん販促なしに3000個の在庫が売れるか? と言われればそれは難しい。けれど、じゃあ販促にいくら使ったらいくら売上がたちますかというシュミレーションを立てないと売れば売るほど赤ですからね。結局、現場でクライアントと接していて常に感じるのはコンバージョンなんですよね。(リーチでもエンゲージメントでもなく)
そうすると、費用対効果に関してすごくシビアです。
というか、社会人だもの。そこをベースに考えないと。
120万とかの単価が高いとか低いとか、正直そこはどうでもよくて、結局は費用対効果が合うか合わないかという話でしかないんですよね。上記のツイートはその考え方を無視した一方的な要求すぎるなと。
ああいうツイートを鵜呑みにしてしまって、相場が言い値化しちゃうと費用対効果的に見合わないインフルエンサーが増えて案件の本数自体が減っていくのでは?と思うのですよ。
ちなみにインフルエンサーマーケ本当にあった怖い話ですが、ちょっと前に某社で20万フォロワーのインフルエンサーに30万円で案件をしてもらいました。平均いいね数は30000あって、商材とインフルエンサーの親和性(カテゴリ)もマッチしていた案件です。
ところが、蓋を開けてみると効果の部分が0に等しかったんですよね(笑)。
上記の条件であれば120万+フィーで実施できる案件ってことですよね。効果は0だけども。もちろん、この案件はスポットで再度発注されることはありませんでした。
インフルエンサーに責任はないと思うし、投稿のいいね数も30000以上あって、理論的にはコンバージョンにつながっていてもいいと思うのだけど、世の中こんなこともあるんですね…というか、コンバージョンはマジでムズイですよ。
そんなインフルエンサーマーケのお話でした。
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